廃盤の屋根「セメント瓦」の屋根リフォーム方法を解説
2024.04.18 (Thu) 更新
廃盤の屋根「セメント瓦」のメンテナンスを解説
住宅にはトレンドがあり、そのトレンドに合わせて屋根も変化しています。
今回は廃盤になったセメント瓦について解説していきます。
セメント屋根瓦とは?セメント瓦はなぜ人気だったのか。
日本の屋根といえば陶器瓦・和瓦を思いつくかもしれません。
陶器瓦・和瓦は吸水性が非常に低く、劣化しにくいことから半永久的に使える屋根ですが施工費が高いです。
そこで、1970年から10年近く人気があったのがセメント瓦です。
高温で焼き上げる陶器瓦・和瓦とは違い、セメントを瓦の型に流し入れ固めたもので施工費を抑えることができました。
現在は、低価格で耐久性が高い、ガルバリウム鋼板が人気です。
セメント瓦の特徴
素材は違いますが、陶器瓦・和瓦同様に厚く作られているため、断熱性・遮音性・遮熱性に優れています。
耐用年数も比較的長いことから、現在でもセメント瓦の家を見ることがあります。
- 耐久性や耐火性に優れている
セメント瓦は耐久性が30年と比較的長いです。セメント瓦は川砂で出来ているために耐火性にも優れています。 - デザイン性が豊富
セメント瓦はデザイン豊富で住宅に合わせて選ぶことが出来ます。
セメント瓦のデメリット
- 耐久性の問題
セメント瓦は陶器瓦に比べると寿命が短いです。セメントは水分を吸収するためです。月日が経ってセメント瓦の塗膜が剥がれるとさらに雨水を吸収しやすくなります。水を吸収した屋根は耐久性が低下します。
耐久年数は30年ほどです。 - 苔や色褪せの問題
セメント瓦はセメントの上に塗料を塗って仕上げています。時間が経つとセメント瓦が色あせ、その部分に苔が生えます。 - 飛来物に弱い
セメント瓦は硬いため衝撃に弱く台風などの飛来物によって瓦が破損する可能性があります。割れた瓦をそのままにしておくと雨漏りの原因になります。 - メンテナンス費用がかかる
陶器瓦・和瓦と異なりセメント瓦には屋根塗装のメンテナンスが必要です。最初の施工費を抑えることができるのはセメント瓦のメリットですが、メンテナンスに費用がかかるため、トータルで考えると陶器瓦や和瓦の方が安く済むこともあります。
セメント瓦にアスベスト?健康被害の恐れがあるの?
セメント瓦が流通していたのは1970年〜1980年ごろです。この頃は耐久性の向上のためアスベストを含む建材が多く使用されていました。セメント瓦の中にもアスベストを含む商品は存在します。瓦を1枚割ってみると判断することが出来ます。
劣化したセメント瓦の見分け方
メンテナンスに費用がかかることから、セメント瓦はすでに廃盤になっています。
塗装でのメンテナンスのタイミングは3つです。
- 塗膜の剥がれ
セメント瓦は表面を塗装しており、経年劣化によって塗膜が剥がれていきます。
塗膜の劣化によって雨水を吸収しやすくなるため雨漏りが発生する前に塗装でのメンテナンスが必要です。 - 色褪せ
紫外線や雨風によって、セメント瓦の塗装面が色褪せします。
耐久性が落ちて雨漏りの原因になるので早めの塗装が必要です。 - 苔やカビの発生
苔やカビは防水性が失われているサインです。
瓦の劣化を防ぐために塗装メンテナンスが必要です。 - 塗膜の膨れ
塗膜の下に水分が入り込み空気の層ができることで膨れてしまいます。この部分からどんどん塗装が剥がれていくため一度塗膜の剥がれをはがし塗装し直すのがいいでしょう。
セメント瓦のメンテナンス方法
- 部分修理
セメント瓦は現在、生産されていません。部分的は補修をしようと思ってもセメント瓦を入手することは困難です。
強力なテープなどで応急処置をすることは可能ですが、雨漏りが起きている場合には葺き替え工事をするのがおすすめです。 - 塗装
高圧洗浄で苔などの汚れを取り除き、割れや欠けを補修した後に塗装します。 - 屋根の葺き替え
セメント瓦がすでに40年近く経っているなら葺き替え工事がおすすめです。近年、金属屋根による葺き替え工事を行うのが一般的です。金属屋根は軽量のため地震や台風での心配も軽減されるでしょう。
まるで瓦のような見た目で和風な住宅にもおすすめ!ROOGA (ルーガ)で葺き替え工事
セメント瓦が廃盤になった後、軽量な瓦が開発されました。
新素材の軽量瓦「ROOGA」(ルーガ)です。
ROOGA(ルーガ)ってどんな屋根?
- 地震に強い
一般的な瓦が150Kg/坪に対して、ROOGA(ルーガ)は76Kg/坪
振り子の原理と同じように、建物は上部が重いほど揺れが大きくなります。
屋根が軽ければ、地震の揺れを軽減でき、建物の負担も小さくできます。 - 豪雨に強い
屋根の漏水を抑える
水が流れやすい形状と水の侵入を防ぐ設計、釘でしっかりと屋根材を固定することで暴風、豪雨から住まいを守ります。 - 台風に強い、割れにくい
台風によって多くの物が飛んできます。ROOGA(ルーガ)は物が当たっても割れにくい素材です。
万が一割れても破片の飛び散りを抑えます。
- ROOGA(ルーガ)の耐久年数は?
耐久年数は驚きの30年以上!!
※KMEW株式会社による負荷テスト紫外線は屋根材の色褪せの原因です。
ROOGA(ルーガ)は紫外線に強いグラッサコートによりコーティング。
30年メンテナンスフリー(大きく分類するとセメント製品になるので、次回の大掛かりなメンテナンスは30年〜35年後に塗装工事を推奨しています。)
ROOGA(ルーガ)で屋根リフォームしたい
ROOGA(ルーガ)で屋根リフォームできるのはROOGA(ルーガ)ショップだけ。
特別な認定講習を受けた屋根業者のみが取り扱いを許可されています。
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