外壁のシーリングからの雨漏り「シーリングの劣化・窯業系サイディングの注意点」

2024.04.17 (Wed) 更新

外壁のシーリングからの雨漏り「シーリングの劣化・窯業系サイディングの注意点」

雨漏りといえば、屋根から起こるものだと思いますよね。しかし、雨漏りは外壁からも起こります。外壁からの雨漏りは気付きにくくじわじわと住宅を傷めてしまいます。どのようにして外壁から雨漏りが起こるのか解説します。

外壁から雨漏りが起こる理由

外壁のシーリングの劣化による雨漏り
外壁の突き出し部分や窓枠、ドア枠などの周囲にはシーリング材が使われています。時間とともにシーリング材は劣化し、ひび割れやひび割れによって隙間が開くことがあります。その結果雨水がシーリングの隙間から侵入し外壁内部に染み込んで雨漏りを起こすことがあります。
破損した外壁材
外壁に亀裂やひび、割れがある場合雨水が外壁内部に浸透します。
雨樋や排水溝の詰まり
屋根からの雨水を受ける雨樋や排水溝が詰まっている場合雨水が正しく流れず屋根や外壁に水が溜まり、雨漏りの原因になります。

シーリングの有無「外壁の種類」

外壁材にはいくつかの種類がありますが、大きく分けてサイディングボード（板状の外壁材）を張り付けたものとモルタルの塗り壁があります。シーリングから雨漏りが発生するのはサイディングボードの方です。サイディングボードは建物の形状に張り付けて施工します。サイディングボード同士のつなぎ目を埋めるのがシーリングです。

シーリングとは

シリコンやウレタンなどでできた接着剤です。外壁同士の目地や隙間に充填します。シーリングに防水機能があり、水の侵入を防ぐ役割があります。

シーリングの劣化が起こる原因

屋根や外壁は紫外線や雨風といった過酷な環境にさらされています。何が原因でシーリングは劣化していくのでしょうか。

経年劣化
シーリングの寿命は１０〜１５年とされています。時間の経過とともに劣化するのは仕方のないことです。
住宅環境によっては、寒暖差や日当たりによる負荷も違います。次第に硬化し、伸縮性を失ったシーリングに亀裂が入り、ひび割れが生じます。最終的には完全に剥離してしまいます。
ますは届く範囲のシーリング材をさわってみてください。弾力がなく固くなっていたら劣化が始まっている可能性があります。
地震や強風
シーリング材には通常伸縮性があり、緩衝材の役目もあります。屋根や外壁同士の接合部分に用いることで地震や強風による揺れから衝撃を吸収します。
窯業系サイディングの変形
窯業系サイディングは人気が高く多くの住宅に使用されています。一方で、窯業系サイディングは膨張しやすい材質でできています。雨や湿気、気温差の影響を受けると膨張し、乾燥すれば収縮して元に戻ります。膨張と乾燥を繰り返すことで変形が生じ、シーリングにも負担がかかります。
シーリングの施工に問題がある
シーリングの劣化の原因の一つに施工不良があります。施工箇所にシーリングを打ち込む際に量が十分でない場合、劣化が早まることがあります。

シーリングの劣化が原因で起こる雨漏り事例

天窓からの雨漏り
天窓とは屋根に設置された窓のことです。太陽の光を室内に取り入れることが出来、風通しをよくする目的で取り付けられます。天窓からの雨漏りの原因は防水シートの劣化やシーリングの劣化が挙げられます。シーリングが劣化することでひび割れや剥離を起こしその部分から雨水が建物内に侵入します。
窓周りからの雨漏り
窓周りのシーリングが劣化することで窓からも雨漏りが発生します。雨の日に窓の周辺が濡れていたら雨漏りの可能性があります。
https://sumitakaroof.com/works/12241/

シーリングの劣化による雨漏り補修

シーリングが劣化し雨漏りが発生している場合、シーリングの打ち直しが有効です。既存のシーリングを撤去し新しいシーリング材を施工します。
既存のシーリングを撤去せずに上から新しいシーリングを被せる工法もあります。

シーリングの劣化によって生じたわずかな隙間からも雨水は建物内に侵入します。
定期的な点検によって雨漏りを防ぐことが出来ます。

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